アドラー心理学①『嫌われる勇気』を婚活に生かす～原因論と目的論～ | 名古屋の結婚相談所プリヴェールがおくる婚活コラム

名古屋の結婚相談所プリヴェールです。

 

みなさん、『嫌われる勇気』（著：岸見一郎、古賀史健）という本をご存知ですか？

アルフレッド・アドラーの思想であるアドラー心理学を、

「青年と哲人の対話」という物語形式でまとめられた一冊です。

 

発売から2年3カ月で国内累計135万部を発行したとう、2016年を代表するベストセラーです。

人気番組、NHKの『100分de名著』でもアドラー心理学は4回にわたって取り上げられていました。

 

 

日本では、心理学と言えば、フロイト、ユングが真っ先に思い浮かぶ方が多いかと思いますが、

欧米ではアドラー心理学が絶大な支持を得ています。

 

アドラー心理学では、

「どうすれば人は幸せに生きることができるか」

という哲学的な問いに、とてもシンプルな答えを提示します。

 

それを知ることで、あなたのこれからの人生はどう変わるのか…

もしくは何も変わらないのか…。

 

最終的に、みなさんと辿りつきたいのは、

「どうすれば人は幸せに生きることができるか」の答えですが、

その前に、アドラー心理学の根本にある目的論とは何かということから、

順を追って考えていきたいと思います。

 

【原因論と目的論】

心理学の三大巨頭のフロイト・ユング・アドラー。

フロイトとアドラーは比較的年齢が近く、対等な関係を結んでいました。

ユングはフロイトのことを父親のように慕い、フロイトの弟子でした。

 

フロイト、ユングは原因論を提唱し、

アドラーは真逆の目的論を提唱していました。

 

原因論とは・・・過去の経験から現在の自分を考える

目的論とは・・・現在の自分から過去を意味付けする

 

わかりやすく例えますと、

 

原因論では、過去に人前で大きな恥をかいたり、いじめられたり、人間関係で大きなつまずきがあったから、

現在の自分はコミュニケーション能力がないんだ、と考えます。

トラウマなどの「原因」があるから現在の自分がある、という考え方です。

現在の自分は全て過去の出来事によって決まる、ということです。

 

目的論では、「人と関わりたくない」という目的が先にあって、

その目的を意味づける・目的を達成する手段として、

過去のトラウマであるいじめや、人間関係のつまずきという不安や恐怖という感情を作り出します。

つまり、トラウマなど過去の経験によって現在の自分が決定されるのではなく、

経験に与える意味によって現在の自分を決定する、という考え方です。

人生は誰かに与えられるものではなく、

自分でどう生きるか自分で選択し決定していく、

ということです。

 

この原因論と目的論を、婚活中の方にあてはめて考えてみましょう。

 

あなたは婚活をしているのに、なかなか理想の結婚相手と出逢えず、結婚ができないとします。

 

その理由として、

 

・自分の容姿が良くないから

・自分の条件（年収・仕事・年齢・離婚歴・家族構成など）にマイナス点があるから

・過去の恋愛に傷ついているから

・仕事が忙しく婚活の時間を持てなかったから

・自分に合う結婚相談所と出会えなかったから

 

など、様々な理由が上げられると思います。

 

このように、過去の「原因」によって結婚できていない「結果」があると考えるのが、原因論です。

 

一方、アドラー心理学では、

結婚できないのは結婚をしないことで満たしたい「目的」があると考える目的論です。

 

結婚をしないで満たしたい目的とは何があるのでしょうか。

 

・これまで通りの変わらない自由な生活を送ることができる

・趣味や仕事を優先できる

・お金も時間も自分の為に使うことができる

・嫁姑関係や家族関係に悩まずに済む

・子育てや新しい人間関係に悩まずに済む

 

などでしょうか。

 

また、真剣に婚活に取り組まなくてもいい「目的」を満たすために、

「真剣に婚活に取り組まない理由」を選んでいる人もいるでしょう。

 

例えば、

 

・相手が自分を好きにならなかった時にフラれずに済む

・両想いになれなかったときに傷つかない

・「本気を出したら結婚できる」いう可能性を残しておくことができる

・結婚できないんじゃなくて、結婚しないんだ、と、周りに認めてもらうことができる

 

などです。

 

つまり、「結婚できない」のではなく「結婚しないことを無意識に選んでいる」のです。

 

時間もお金も気力も使って婚活をしてきたのに、結婚しないことを自分で選んでいただなんてそんなバカな！

そんなことあるわけがない！

 

と思われる方もいらっしゃいますよね。

 

でも今までは無意識的な行動でしたので、仕方がないことです。

 

アドラーの目的論を正しく理解することができたら、その時点からあなたは変わることができます。

（もちろん、あなたが変わりたいのであれば、ですが）

 

まずは、「私が婚活・結婚をしない目的はなんだろう？」と考えてみて下さい。

婚活・結婚をしない目的がわかったら、

 

・その目的は本当に自分のためになるのか

・その目的を自分は本当に望んでいるのか

・その目的以上の目的はあるのか

・その目的を達成させながら結婚をする方法があるのか

 

ということを考えてみて下さい。

 

そうすると、あなたが本当に望んでいることや、

結婚に対して心の底ではどう思っているのかが見えてくるでしょう。

それがわかって初めて、前向きで積極的な婚活・幸せな結婚、が達成されます。

 

・・・アドラー心理学の目的論、いかがでしたか？

 

アドラー心理学に初めて出会った方が、突然こんなことを言われても、固まってしまいますよね。

わたしはといいますと、この目的論を知ったときに、体の中に閃光が走るような、

ドンガラガッシャーン！と何かが崩れ落ちるような、そんな気持ちになりました。

 

なぜならば、今の自分は過去の経験に基づいていると考える方が、楽だったからです。

 

～だから仕方がない、

～だから今こうなんだ、

と、過去に基づいて「言い訳」ができたからです。

 

でも目的論では、今の自分は全て自分で目的を持って決定していることなので、

今の自分に言い訳ができない、ということです。

 

苦しです、辛いです。

 

「自分と向き合う」ということは、本当に苦しい作業だと思います。

でもそれを乗り越えてこそ、「本当の自分」が見えてきて、

自分の望む幸せな人生を選択して歩んでいけるのだと思います。

 

みなさんも是非、ご自分と向き合ってみて下さい。

 

今回のテーマ【アドラー心理学『嫌われる勇気』を婚活に生かす】、

まだまだ続きがありますので、私もしっかり自分と向き合い『嫌われる勇気』を読み解いて、

こちらのコラムでみなさんと共有させていただきたいと思います！